一般財団法人環境イノベーション情報機構
竹中工務店、CO2排出量実質ゼロの銀行店舗を初めて設計、各種省エネ技術活用
【エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2014.07.22 【情報源】企業/2014.07.18 発表
竹中工務店は、CO2排出量を実質ゼロにする銀行の店舗を初めて設計する。各種の省エネ技術の活用によって、営業活動で発生するCO2排出を減らすとともに、太陽光発電システムを導入することでCO2排出ゼロを実現する。滋賀銀行が新築する栗東支店(滋賀県栗東市)で、9月に工事を始めて2015年3月の完成、同年6月の全面開店を予定している。従来型銀行店舗の年間CO2排出量の約3分の1を省エネ技術で削減する。残りのCO2排出量相当については、屋上と駐車場屋根に設ける太陽光発電システムで賄う。従来型店舗の年間CO2排出量は1m2あたり67kgだが、これを44.2kgに減らして太陽光発電で46.6kg分を相殺する。
省エネ技術では、照明と空調で使うエネルギーを自然採光・換気などで削減する。光ダクトで太陽光をロビーに入れ、屋内外の全照明をLED(発光ダイオード)にする。営業室は作業面の照度と明るさ感を確保する照明で、省エネを図る。風を効率的に取り入れ、建物周辺には日よけのひさしを設ける。遮熱・断熱機能付きのガラスで熱負担を低減し、空調された空気をそのまま排出することなく、外気と交換して熱を有効に利用する。
太陽光発電システムは86kW分を取り付け、年間9万1000KWhの発電電力量を見込む。営業車両として電気自動車1台を導入する。さらに、ビルエネルギー管理システム(BEMS)で省エネを制御する。店舗内ATM(現金自動預払機)は省エネ型を設置する。栗東支店は敷地面積1901.28m2、建物は鉄骨2階建て延べ床面積1347.06m2で、人員は45人程度を想定している。【(株)竹中工務店】