東芝燃料電池システム、欧州で家庭用燃料電池事業を開始、暖房機器傘下と提携

【エコビジネス 環境と経済】 【掲載日】2014.03.20 【情報源】企業／2014.03.14 発表

　東芝グループの東芝燃料電池システムは、欧州地域で家庭用燃料電池システム事業を始める。欧州の暖房機器大手、BDRサーメア（オランダ）傘下の開発会社、バクシィ・イノテック（BI＝ドイツ＝）と、家庭用システムの開発・販売で提携した。今後、BIと欧州地域向け製品の共同開発を進め、2014年度に市場投入する。
　東芝燃料電池システムはBIと約2年間、試作機の設計・試験を共同で行って協業を検討してきた。BIは家庭用燃料電池システムの欧州トップメーカーで、ドイツの家庭用燃料電池システムの実証試験プロジェクトで50％以上のシェアがある。共同開発では、貯湯・給湯・全体制御システムなど、組み立てを含むシステム全体を担当する。
　東芝燃料電池システムは、日本でガス会社を中心に累計3万5000台を出荷した家庭用燃料電池「エネファーム」をベースに、欧州用に開発する燃料電池ユニットを提供する。提携によって、東芝燃料電池システムの燃料電池に関する技術力、製品力と、BIのシステム構築力を生かし、欧州市場で燃料電池システムの普及拡大を推進する。
　販売面では、ドイツをはじめ欧州各国に多数の拠点を保有するBDRサーメアの販売網を活用し、東芝燃料電池システムの燃料電池システムを搭載した製品を展開する。欧州では家庭用燃料電池システムなどコージェネレーション（熱電併給）システムの導入が見込まれ、家庭用燃料電池システムの市場規模は2020年に約8万台とされる。【東芝燃料電池システム(株)】