旭硝子、省エネ改修用のLow-Eガラスが国交省の新技術情報提供システムに登録

【エコビジネス 環境と経済】 【掲載日】2014.03.19 【情報源】企業／2014.03.14 発表

　旭硝子（AGC）が展開する省エネ改修用のLow-Eガラス「アトッチ」が、国土交通省の新技術情報提供システム「NETIS」に登録された。NETISは、民間が開発した新技術を公共工事に活用する仕組みで、発注者や応札者、施工者に情報が提供される。アトッチが登録されたことでビルなどで窓の改修が進み、省エネ性能の向上が期待できる。
　アトッチは、既存の窓ガラスの内側からLow-Eガラスを貼り付けてLow-E複層ガラスに改修できる製品で、遮熱フィルムと異なり、夏の遮熱性、冬の断熱性ともに高く、年間を通じて省エネを実現する。空調エネルギー使用量を夏に30％、冬は34％削減し、東京の南向き6階建てガラス面積432m2のビルの例で空調コストが年間約57万円削減できる。
　断熱性の高さから冬の結露も防ぐ。遮熱フィルムのような定期的な張り替えがなく、既存ガラスを活用するため改修後の破棄がない、といった利点もある。室内から施工でき、ビルに多い開閉できないはめ殺し窓（FIX窓）の改修で必要な室外の足場が要らない。作業は1窓30分〜1時間で完了する。
　アトッチは省エネ性能の高さが認められ、2013年度「省エネ大賞」（一般財団法人省エネルギーセンター主催、経済産業省後援）で同センター会長賞を受賞した。NETISはデータベースシステムで、登録によって公共工事でアトッチの利用の促進が見込まれる。AGCは、登録を機にアトッチの省エネ性や施工の容易さを訴えて販売拡大を図る。【旭硝子(株)】