一般財団法人環境イノベーション情報機構
ローム、固体水素源を使う燃料電池実用化へ「京都燃料電池アライアンス」発足
【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2014.01.15 【情報源】企業/2014.01.10 発表
ロームは、固体水素源を使って発電する小型・軽量・高出力の燃料電池の早期実用化に向け、関連企業や京都大学、地方自治体などと産官学の一体組織「京都燃料電池アライアンス」を発足させた。1月9日に京都市伏見区でキックオフミーティングを開いた。固体水素源型燃料電池の実用化と普及を推進する唯一の業界団体として活動を始める。これまでロームは、燃料電池開発ベンチャーのアクアフェアリー(京都市西京区)、京都大学とともに、さまざまな企業と連携しながら固体水素源による燃料電池システムを開発してきた。水素化カルシウムを水素源にして発電する仕組みで、従来の水素燃料電池と異なり、水素ボンベが不要になって小型・軽量化でき、高出力化も可能になる。
固体水素源型燃料電池システムは、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成で地方自治体を中心に実証試験している。実証後の実用化には、製造、燃料供給体制の確立に加え、部材供給、応用技術開発、製品組み立て、安全性、リサイクル技術やユーザーの意見の反映などが必要になるため、アライアンスを立ち上げた。
アライアンスは、製品の規格化 ▽技術の国際標準化 ▽特許戦略など新技術の確保 ▽安全性の確保 ▽ユーザー側意見の反映――を主要な目的にする。同業者の共同組織ではなく、研究開発、製品化、量産技術、燃料供給、工業デザイン、ユーザーニーズ、実証実験場所の提供など、新しい燃料電池システムを確立するためのメンバー構成を目指す。【ローム(株)】