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環境ニュース[国内]

三菱化学、植物油を原料にカーボンブラックを量産する技術を確立して供給開始

エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2013.12.24 【情報源】企業/2013.12.19 発表

 三菱化学は、植物油を原料にカーボンブラック(炭素主体の微粒子)を量産する技術を確立し、供給を始めた。高い割合で量産することができ、従来の石炭・石油系の鉱物資源から、枯渇しない植物由来原料への転換を可能にする。これまでの製法では、植物油からカーボンブラックの量産はできなかった。
 カーボンブラックは、油やガスを不完全燃焼することによって、さまざまな特性をコントロールして作られる。ゴムの補強剤として主にタイヤ用に大量使用されているほか、印刷インキ・樹脂着色・塗料・トナーなどの分野の黒色顔料や、帯電防止フィルム、繊維など向けの導電性付与剤に利用されている。
 カーボンブラックは芳香族と呼ばれる成分を豊富に含む石炭系・石油系重質油を原料に量産している。一方、ヒマシ油、松やに油などの植物油は芳香族成分の含有量が少なく、量産できなかった。三菱化学は今回、独自の高機能カーボンブラックの製造技術を応用することで、植物油原料で量産に成功した。
 植物油から作ったカーボンブラックを使ったゴムや樹脂合成物などの配合物は加工性に優れる特長もあるという。三菱化学は黒崎事業所(北九州市八幡西区)で2010年12月に試験生産を始め、2013年7月から一部のユーザーに向けて供給している。今後、市場の伸びを見極めながら生産体制の拡充を検討する。【三菱化学(株)】

提供:日経bp環境経営フォーラム(emf)

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