一般財団法人環境イノベーション情報機構
丸紅など、福島沖の浮体式ウィンドファーム実証で1期工事が完了、運転を開始
【エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2013.11.13 【情報源】企業/2013.11.11 発表
「福島洋上風力コンソーシアム」が手掛ける福島県沖の「浮体式ウィンドファーム(大規模風力発電所)実証研究事業」は第1期設置工事を完了し、運転を始めた。11月11日に開始式を行った。データを収集・分析して、安全性や信頼性、経済性を評価する。「福島洋上風力コンソーシアム」は、丸紅、三菱商事、三菱重工業、日立製作所、清水建設など10社と東京大学で構成する。この実証研究事業は経済産業省から2012年3月に受託した。丸紅がプロジェクトを取りまとめ、東京大学の技術アドバイスを受けて沖合約20kmの地点を実証海域に各社で進めている。第1期では、羽根が風下側を向いている2MW(2000kW)のダウンウィンド型浮体式洋上風力発電設備1基と浮体式の洋上サブステーション(変電設備)を設置した。
今後、気象・海象や運転データを収集して分析を行い、運転維持管理手法を確立する。1期に続く2期工事は、世界最大級となる7MW(7000kW)の油圧ドライブ式の浮体式洋上風力発電設備2基を実証海域に2014年度中に設置する。1期と2期を合わせて発電設備は3基となり、設備容量は浮体式として世界最大規模の16MW(1万6000kW)に拡大する。
実証研究事業は2015年度までを予定し、洋上風力発電関連産業の創出や、浮体式洋上発電設備を日本の輸出産業に発展させることを目指す。浮体式洋上ウィンドファームと漁業の共存もテーマに掲げ、地元の漁業関係者らと協議する。コンソーシアムにはジャパンマリンユナイテッド、三井造船、新日鉄住金、古河電気工業なども参加している。【丸紅
(株)】