一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境ニュース[国内]

日立製作所、参画する環境省の浮体式洋上風力発電実証事業で施設が運転を開始

エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2013.10.31 【情報源】企業/2013.10.28 発表

 日立製作所が参画する環境省の浮体式洋上風力発電実証事業で、委託業務の受託グループ(代表・戸田建設)が発電施設の運転を始めた。日立が開発した出力2MW(2000kW)の風車を搭載する。日本で初の商用規模の浮体式洋上風力発電となる。長崎県五島市周辺海域にあり、10月28日に石原伸晃環境相が出席した開所式があり、風車は「はえんかぜ」と命名された。
 発電施設は、細長い円筒形状の浮体構造の上に風車とタワーが海上に突出して固定されているスパー型と呼ばれる構造で、3本のチェーンで海底に係留されている。風や波があたっても揺れにくい細長い円筒形の利点を活用した。浮体構造は、上部が鋼製、下部が水圧やさび強いコンクリート製の「ハイブリッドスパー型」を採用した。
 コンクリートでコストダウンを図ると同時に重心を下げて安定性も高めている。ハイブリッドスパー型の商用規模の浮体式洋上風力発電施設は世界初という。発電施設の最も深い所から風車翼の先端までの長さは172m、海面上に浮いて見える部分の高さは96mで、円筒の直径は最大7.8m、総重量は約3400t。風車はダウンウィンド型を採用している。
 ダウンウィンド型は風車の回転部がタワーの風下側になる型式を指し、台風や雷が多い日本の自然環境に適しているうえ、別の型式より発電効率の向上が期待できる。実証事業を通じて、環境への影響や安全性の情報を収集するとともに、運転・保守を含む本格運用について調べ、漁業協調型の浮体式洋上風力発電の確立に向けて検討する。【(株)日立製作所】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

情報提供のお願い(企業・自治体の方へ)

記事に含まれる環境用語

プレスリリース

関連情報

関連リンク