一般財団法人環境イノベーション情報機構
日本軽金属、外来植物を衰退させて生物多様性を保全する植生制御処理剤を販売
【自然環境 生物多様性】 【掲載日】2013.09.05 【情報源】企業/2013.09.02 発表
日本軽金属は、外来植物を衰退させて生物多様性を保全する植生制御処理剤の販売を始める。土壌を日本古来の弱酸性に戻すことで、農薬を使うことなく植生を制御する技術「植生の制御方法」を使い、セイタカアワダチソウなどのまん延を抑える。特許を共同出願している独立行政法人農業環境技術研究所、山口大学と特許権実施許諾契約を結んだ。植生の制御方法で使用する処理剤は塩化アルミニウム六水和物と呼ばれ、上水道の水処理剤に使われているポリ塩化アルミニウムと同じ成分となる。山口大学の農地や道路のり面などで、セイタカアワダチソウを衰退させて在来植物を復活させることを狙いに塩化アルミニウム六水和物の本格的な散布試験を行い、良好な結果が得られているという。
日本軽金属は、農業環境技術研究所、山口大学と密接に連携しながら、技術を有効に使うための土壌、植生の事前調査や、数年にわたる追跡調査を進める。技術研究を深めることを目的に両者と共同研究契約も締結していて、塩化アルミニウム六水和物製剤の改良や新製品の開発を目指す。広範囲な土地で使用実績を重ね、一般顧客へと販路を拡大する。
日本では、国立公園、河川敷、農耕地周辺、耕作放棄地や道路のり面など多くの場所に外来植物がまん延し、それによる在来植物の衰退が大きな問題になっている。生物多様性の保全には侵略的外来種の制御・抑制が求められることから、日本軽金属は、塩化アルミニウム六水和物を使った植生の制御技術が有力な手段になることを訴えて積極展開する。 【日本軽金属(株)】