NEC、ネポンと展開する農業クラウドサービスを強化、水やりの制御機能を追加

【エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2013.07.17 【情報源】企業／2013.07.11 発表

　NECは、温室用温風暖房機のネポンと展開する農業ICT（情報通信技術）クラウドサービス「アグリネット」を強化し、7月11日に提供を始めた。事前に設定したスケジュールに合わせ、ハウス内に設置した水やり装置を最適制御する機能を追加した。クラウドはインターネット経由でソフト・サービスを利用する仕組みで、パソコンで設定できる。
　アグリネットは、農業の生産性向上や農産物の品質改善に支援するサービスで、機能強化によって、ハウス内の水が出るチューブを何時から何時までどんな間隔で作動させるか、どのくらいの時間水をやるか、などの詳細設定を1日48パターンまで可能にした。過去に実施した実績もパソコンやスマートフォン（高機能携帯電話）で確認できる。
　従来の水やり装置は、1台のかん水制御盤で給水システム8バルブ（弁）までが一般的だが、32バルブまで対応して大規模できめ細かな制御を実現する。水やりの制御では、水分量が作物にとって最適になるように水分をコントロールする。水分量が少ない場合は水分を供給し、水分量が多過ぎる時は適切な水分量になるまで水分供給を止める。
　水やり制御機能は月額4960円からとなり、別途かん水制御盤を購入する必要がある。千葉県香取市の農事組合法人が、肥料分を含んだ水をまく方法で栽培する農作物の品質安定を狙いに導入した。これまでのハウスごとの水やり制御設定と異なり、生産者がパソコンによる遠隔での設定と状況監視ができ、複数ハウスの制御の一元管理が可能になった。【日本電気（株）】