一般財団法人環境イノベーション情報機構
ブリヂストン、天然ゴムを含む植物「グアユール」の加工研究所の建設を米国で開始
【エコビジネス その他(エコビジネス)】 【掲載日】2013.06.06 【情報源】企業/2013.06.03 発表
ブリヂストンの米国子会社、ブリヂストン・アメリカズ・タイヤ・オペレーションズ(BATO)は、天然ゴムを含む植物で新たな天然ゴム資源となる「グアユール」の加工研究所「バイオラバー・プロセス・リサーチ・センター」の建設を米国アリゾナ州メサ市で始めた。2014年の完成を予定し、2015年には天然ゴムの試験生産を開始する。グアユールは米国南西部からメキシコ北部の乾燥地帯が原産の低木で、幹の部分などに天然ゴムを含む。天然ゴムを採取する主要な原材料植物になっている熱帯地方原産のゴムの木(パラゴムノキ)と異なる環境で栽培でき、供給源の多様化が可能になることから、ブリヂストンはグアユールからのタイヤ用天然ゴム生産を目指している。
バイオラバー・プロセス・リサーチ・センターは完成後、研究者と技術者40人を配置してグアユールの品種改良や栽培技術、天然ゴムを採取する加工技術の研究開発を実施。グアユールをタイヤ用の天然ゴムに加工する拠点にする。同じアリゾナ州には東京ドーム約24個分に当たる約113.7haのグアユールの試験農場用地も確保している。
世界的な自動車台数増加に伴うタイヤ需要拡大が見込まれる中、ブリヂストンは、再生可能資源の利用を拡大する技術開発が必要と判断し、グアユールに着目した。従来の天然ゴムと同様に植物から採取できる生物資源となり、米大陸で地産地消も可能。ブリヂストンは2050年に向けてタイヤ原料を100%持続可能にする目標を掲げている。【(株)ブリヂストン】