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環境ニュース[国内]

農薬による水域生態系への影響評価手法についての報告書を公表

健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2002.06.04 【情報源】環境省/2002.05.31 発表

 環境省の農薬生態影響評価検討会(座長:須藤隆一・東北工業大学客員教授、環境省水環境部長委嘱)は、日本国内での農薬の生態影響評価のあり方についての第2次中間報告をとりまとめた。
 日本の農薬登録制度の事前評価としては、昭和38年に導入されたコイの急性毒性試験が約40年間使用されているが、野生生物や生態系に対する影響を評価するシステムは整備されていない。このため登録に先立ち、農薬の環境動態や生物種・生態系への影響(生態影響)を事前に評価する仕組みや適切な事後評価制度を導入することが重要な課題となっており、平成11年1月には、当時の環境庁水質保全局に設置された「農薬生態影響評価検討会」が、農薬の生態影響評価のあり方についての基本的な考え方を第1次中間報告としてまとめている。
 今回の中間報告は、この第1次中間報告で示された考え方を具体化するため、設置された3つのワーキンググループで検討されている内容((1)環境中予測濃度の具体的算出方法のあり方、(2)生態毒性評価手法のあり方、(3)農薬による生態影響の実態把握とそのモニタリング手法のあり方)のうち、技術的手法が確立されている水域生態系の急性影響についての評価手法のあり方についてまとめたもの。
 なお、生態影響評価の具体的な評価方法としては、新規に農薬登録を行う農薬については、農薬を1回散布した場合の短期的な環境濃度を予測し、急性毒性試験値と比較することによる評価手法が提案されている。また既に農薬登録が行われている農薬を評価する場合は、実際にモニタリングを行い、急性毒性試験値との比較を行う方法が示されている。【環境省】

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