一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境ニュース[国内]

シャープの太陽電池が3つの光吸収層で変換効率の世界最高記録更新

エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2013.04.26 【情報源】企業/2013.04.24 発表

 シャープは、3つの光吸収層を積み重ねた太陽電池で変換効率の世界最高記録を更新した。3層のうち底の層の組成比を最適化することで太陽光が効率的に吸収できるようになり、変換効率が高まった。世界の太陽電池の公的測定機関の1つ、産業技術総合研究所(AIST)で37.9%(セル面積約1cm2)の測定結果が確認された。
 この太陽電池は「化合物3接合型」と呼び、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「革新的太陽光発電技術研究開発」の一環で開発。37.9%は研究レベルの非集光太陽電池で世界最高の変換効率となり、これまで達成してきた2009年の35.8%、2011年の36.9%、2012年の37.7%から記録を伸ばした。
 化合物太陽電池は、インジウム、ガリウムなど2種類以上の元素で組成する化合物を材料にした光吸収層を持つ太陽電池を指し、化合物3接合型太陽電池はインジウムガリウムヒ素が底の層を形成する。今回、このインジウム、ガリウム、ヒ素の組成を最適化し、太陽光の波長に合わせた効率的な光の吸収を可能にした。
 中間層はガリウムヒ素、上の層はインジウムガリウムリンとなり、底、中間、上の3つの層を効率的に積み上げて製造する独自の技術を採用している。シャープは、宇宙用太陽電池の高効率化、軽量化、耐久性向上を目的に、2000年に化合物3接合型太陽電池の研究を始めた。今後、開発成果を生かして実用化を進めていく。【シャープ(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

情報提供のお願い(企業・自治体の方へ)

記事に含まれる環境用語

プレスリリース

関連情報

関連リンク