一般財団法人環境イノベーション情報機構
国内初! 電炉での自動車構造用鋼板の試作に成功
【ごみ・リサイクル リサイクル】 【掲載日】2013.04.25 【情報源】環境省/2013.04.25 発表
環境省は、平成25年4月25日、国内で初めて、高炉で製造した場合と同等の品質を持った構造用高張力鋼板を試作することに成功したと発表。今回の実証事業では、鉄スクラップ150トンを電気炉に投入して試作した鋼板が、必要な品質を満たしているかどうかについて、溶接性評価等を行った。その結果、高炉で製造した場合と同等の強度−伸びのバランスを持った鋼板であることが確認できたとしている。
環境省では、自動車の構造用鋼板などに鉄スクラップを用いることができれば、[1]貴重な国内資源である鉄スクラップの利用用途の拡大、[2]鉄スクラップに含まれるレアメタル等の有効活用、[3]二酸化炭素の削減(鉄鉱石は海外から遠距離輸送)、[4]使用済自動車から回収される鉄スクラップを原料として再び自動車を製造する(Car to Car)など水平リサイクルの実現、[5]高張力鋼板の低コスト化等につながることから、実用化に当たって課題となっている、大量生産に耐えうる品質安定性の確保、より多くの部材に採用されるために必要となる鋼板の更なる薄型化、製造時に使用するレアメタル等の削減方法等を検証するため、平成25年度も引き続き、実証事業を実施するとしている。【環境省】