一般財団法人環境イノベーション情報機構
トヨタ自動車、フランスで3年間実施したPHV実証実験を終了、石油消費量を大幅削減
【大気環境 交通問題】 【掲載日】2013.04.16 【情報源】企業/2013.04.11 発表
トヨタ自動車は、フランス東部のストラスブール市で2010年4月から3年間実施したプラグインハイブリッド車(PHV)「プリウスPHV」の大規模実証実験を終えた。約70台のプリウスPHVを同市に投入して実験した結果、同じサイズのガソリン車と比べて石油消費量を半分近くに大幅に削減でき、環境性能の高さを実証した。実証実験は、トヨタとフランス電力公社(EDF)、ストラスブール市が共同で行った。トヨタは約70台のプリウスPHVについて、使われ方、充電の回数、燃費に与える影響などを検証。EDFは、専用充電スタンドを市内に145基設置した。専用充電スタンドは車両の識別や課金情報の管理機能を備え、データを蓄積してきた。
実験で使われた約70台のプリウスPHVの総走行距離は3年で400万kmに達した。データでは、1日1.1回の充電によって、燃料の消費量が同サイズのガソリン車より約46%削減できることが分かった。トヨタは、この実験を含む各種データを反映して2012年1月にプリウスPHVを一般向けに発売し、世界で累計約3万台を販売した。
PHVは電池の残量や充電インフラを気にする必要なく使えることが特長となり、トヨタはハイブリッド車(HV)に次ぐ環境車の柱に位置付けて普及を進めている。また、トヨタはフランス南東部のグルノーブル市でEDFなどとともに2014年末から、約70台の超小型EV(電気自動車)を使用したカーシェアリングの実証実験を始める。【トヨタ自動車(株)】