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環境ニュース[国内]

日立製作所、低CO2排出の次世代石炭火力向けNOx低減技術をNEDOと開発

エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2013.04.16 【情報源】企業/2013.04.11 発表

 日立製作所は、CO2排出を大幅に抑える次世代の石炭火力発電向けに、大気汚染物質となる窒素酸化物(NOx)の排出量を低減する燃焼技術を、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と開発した。発電効率を落とすことなくNOxの発生を抑制でき、国のNOx排出濃度規制値の70ppmを大きく下回る10ppm未満にする。
 次世代石炭火力発電は、CO2回収・貯留(CCS)と石炭ガス化複合発電(IGCC)を組み合わせたCCS-IGCCと呼ぶ設備で、現在開発を進めている。IGCCは、石炭を水蒸気などと反応させてガス燃料を生産し、ガスタービンを回して発電するとともに、タービンの排熱を回収して発生する水蒸気を活用して蒸気タービンでも発電する仕組みとなる。
 CCS-IGCCは発電効率が高く、CO2排出量を低減できる半面、ガス化した石炭を燃焼する際に大量のNOxが発生するうえ、対応策として有効とされる希釈材でNOxを抑えると発電効率が低下する課題があった。今回日立とNEDOは、パイロットプラントのCCS-IGCC用ガスタービン燃焼器で希釈剤を使用することなく、規制を満たす技術を開発した。
 燃料と空気を急速混合するとともに、燃焼器から離れた位置に火炎を浮上させて保持することでNOxの発生を抑制する方法で、開発した燃焼器を搭載したガスタービン実機と石炭ガス化ガスの実物で試験をして有効性を確認した。基準値以下のNOx排出で高効率に発電できる可能性が初めて示され、CCS-IGCCの実用化に一歩近づいた。【(株)日立製作所】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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