一般財団法人環境イノベーション情報機構
ドイツ 2011年の温室効果ガス排出量は脱原発にも関わらず前年比2.9%減
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2013.01.30 【情報源】/2013.01.15 発表
ドイツ連邦環境省は、ドイツ連邦環境庁が作成し、欧州委員会に提出した2011年の温室効果ガス排出量インベントリーを公表した。ここでは、2011年は、原子力発電所8基が廃炉になったにも関わらず、2010年と比較し排出量は2.9%減となったことが報告されている。二酸化炭素換算で2700万トンが削減された。削減の最大の要因は、室内用暖房エネルギー生産のための燃焼設備における削減であり、これにより一般家庭からの排出量が大幅に減った。ほとんどの部門で、この数年、削減傾向が定着しており、1990年比で、ほぼ27%減となっている。ドイツは、京都議定書において、2008年から2012年の温室効果ガス平均削減量を、1990年比で21%削減することが義務付けられており、今回の結果は、この目標の達成を示している。一方で、2005年比では、産業・エネルギー施設を持つ企業における排出量は、約5%減少したのみであり、EU排出量取引の効果が僅かであることが指摘されている。これは不況を要因とする排出権の価格下落により、気候変動対策技術への投資が低迷したことによる。また、交通部門でも若干、上昇しているのが懸念事項となっている【ドイツ連邦環境省】