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環境ニュース[国内]

電源開発・三井物産など、オーストラリアの官民プロジェクトでCO2回収実証開始

エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2012.12.19 【情報源】企業/2012.12.17 発表

 電源開発(Jパワー)、三井物産、IHIは、オーストラリアの石炭火力発電所で進めている官民の国際共同プロジェクトで、酸素燃焼プロセスでのCO2の液化回収装置が完成し、実証試験を始めた。酸素燃焼は、ボイラーで空気の代わりに酸素で燃料を燃やし、燃焼ガス中のCO2を高濃度にすることで圧縮・液化によって回収を容易にする方法を指す。
 プロジェクトは「カライド酸素燃焼プロジェクト」の名で、オーストラリア北東部クイーンズランド州のカライドA石炭火力発電所で実施。3社と現地の電力会社、石炭協会などが2008年3月に共同企業体を設立し、日本、オーストラリア両政府の資金援助で行っている。世界初の火力発電所実機での酸素燃焼プロセスの試験運転を2012年3月に始めた。
 今回、CO2液化回収装置が完成して酸素燃焼からCO2回収までの設備が整い、回収装置で実証運転を始めた。発電出力3万kWの発電機に適用し、全排ガス量の約11%にあたる1日70tのCO2を回収する。実証は約2年間を予定し、石炭火力発電所のゼロエミッション(排出ゼロ)に向けて、CO2の地中貯留試験も含む燃焼から回収まで一連のプロセスを実証する。
 酸素燃焼プロセスは日本で1973年に発案された技術。日本、米国、英国などの小規模プロジェクトで試験を行っているが、商用発電所で発電するのは、このプロジェクトが初めてとなる。約2億4100万オーストラリアドル(約205億円)をかける。一貫プロセスを実証し、将来、石炭火力発電所に導入を図って温暖化抑制につなげることが狙いとなる。【電源開発(株)】

提供:ECO JAPAN(日経BP社)

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