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環境ニュース[国内]

2012年農林水産研究成果10大トピックスを選定

環境一般 調査/研究】 【掲載日】2012.12.13 【情報源】農林水産省/2012.12.13 発表

 農林水産技術会議は、平成24年12月13日、2012年農林水産研究成果10大トピックスを選定し公表した。
 この1年間に新聞記事となった民間、大学、公立試験研究機関及び独立行政法人研究機関の農林水産研究成果のうち、内容に優れるとともに社会的関心が高いと考えられる成果10課題を、農業技術クラブ(農業関係専門紙・誌など29社加盟)の協力を得て選定したもの。
 10課題のうち、環境関連のトピックスとしては、「低カドミウムコシヒカリの原因遺伝子を発見!−カドミウム低減技術のコメ以外の作物への展開に期待−」、「汚染された農地土壌からセシウムを99%除去−汚染土壌等の大幅な減容化に期待−」及び「有機質資源を短期間で無機化、エネルギーを必要としない新技術−CO2排出量の大幅な抑制に期待−」がそれぞれ3位、6位及び9位にランクインしている。
 このうち、「低カドミウムコシヒカリの原因遺伝子を発見!−カドミウム低減技術のコメ以外の作物への展開に期待−」は、独立行政法人 農業環境技術研究所、東京大学などが共同で実施した研究で、カドミウムをほとんど吸収しないコシヒカリを開発し、この原因が、鉄やマンガン・カドミウムを土壌から吸収するタンパク質の遺伝子の変異であることを解明しました。このことにより、イネ以外の作物にも低カドミウムの形質を付与する技術開発につながることが期待されている。
 また、「汚染された農地土壌からセシウムを99%除去−汚染土壌等の大幅な減容化に期待−」は、独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 中央農業総合研究センター、独立行政法人 国際農林水産業研究センター、太平洋セメント 株式会社、日揮 株式会社、東京電力 株式会社が共同で開発した技術で、反応促進剤を加えた熱処理により、汚染土壌から土工資材等に利用可能なレベルまで放射性セシウムを分離除去する。この成果を活用した汚染土壌等の大幅な減容化が期待されている。
 さらに、「有機質資源を短期間で無機化、エネルギーを必要としない新技術−CO2排出量の大幅な抑制に期待−」は、独立行政法人 農業・食品産業技術研究機構 野菜茶業研究所が開発した技術で、食品残渣や畜産廃棄物などの有機質資源から微生物を使って短期間に無機肥料成分を回収する。化学肥料のように電気などのエネルギーを製造時に必要としないため、本技術の製品化や普及により、CO2排出量の大幅な抑制が期待されている。【農林水産省】

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