一般財団法人環境イノベーション情報機構
ブリヂストン、低燃費タイヤブランドでEV専用タイヤを発売、高い電費性能を実現
【エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2012.10.29 【情報源】企業/2012.10.25 発表
ブリヂストンは、低燃費タイヤブランド「ECOPIA(エコピア)」で、電気自動車(EV)専用タイヤ「EV-01」を11月1日に発売する。「NanoPro-Tech(ナノプロ・テック)と呼ぶ独自の材料技術の採用に加え、EVの特性に合わせた設計を施し、高い電費(交流電力量消費率)性能を実現した。航続距離を伸ばすとともに、静粛性と耐摩耗性を確保する。ナノプロ・テックは、分子構造設計で材料の微細構造を制御して必要な特性を引き出す技術を指す。転がり抵抗を低減するとグリップなど安全性能が低下する課題を解決する。EV-01は、この技術を使って接地ゴムのエネルギー損失を減らして発熱を抑制し、転がり抵抗を低減。ガソリン車と比べて転がり抵抗の影響が大きいとされるEVの電費を高める。
エンジン音がないためタイヤの音が耳に付きやすいEV独特の問題については、ノイズ抑制技術を基にEVに最適なパターンを開発し、室内の音を従来の低燃費タイヤから19%低減し、静粛性能を向上させた。EVはブレーキ時にタイヤに負担がかかりやすく、摩耗が偏る傾向にあるが、EV専用の新パターンデザインとナノプロ・テックで耐摩耗性能を21%高めた。
EV-01を含むエコピアは、トラック・バス用に続いて2008年に乗用車用を発売し、ラインアップを拡大している。ブリヂストンは、国内市販用タイヤ市場での低燃費タイヤ装着率に関して、第三者機関に委託して一般乗用車ドライバーを対象に、8月31日〜9月4日に調査を実施。その結果、ブリヂストンの低燃費タイヤの装着率が40.2%でトップだった。【(株)ブリヂストン】