一般財団法人環境イノベーション情報機構
東芝、2拠点での二次電池「SCiB」の開発と量産製造を一本化、一貫体制で効率化
【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2012.10.29 【情報源】企業/2012.10.24 発表
東芝は、柏崎工場(新潟県柏崎市)と佐久工場(長野県佐久市)の2拠点で実施している独自開発の新型リチウムイオン二次電池「SCiB」の開発と量産製造を柏崎工場に一本化し、一貫体制を構築する。今後見込まれる需要の急増に対応し、注力事業の1つに位置付けるSCiBの開発の効率化、スピードアップと量産製造体制の強化を図る。SCiBは、6分での急速充電や充放電6000回以上の長寿命、−30℃の低温での動作、安全性の高さなどが特長となり、2007年12月に事業化して2008年3月に佐久工場で生産を始めた。電気自動車(EV)や電動バイクに採用されているほか、店舗・事務所向けの蓄電池を展開。柏崎工場は量産拠点として新設し、2011年2月に量産を開始した。
柏崎工場が量産を始めたことに伴い、佐久工場は開発試作と一部製造を担当してきた。それまで佐久工場で行っていた量産製造については、2012年の前半から順次、柏崎工場への移管を進め、2012年11月に生産を終了する。開発部門に関しても2013年3月までに柏崎工場に移し、開発から量産製造までの一貫体制を柏崎工場に構築する。
柏崎工場に一本化することを機に、これまで手掛けてきたEVや産業用・家庭用の蓄電池向けに加え、スマートグリッド(次世代送電網)などで使われる電力貯蔵システム用といった新たな市場も視野に入れ、開発の効率化を進める。併せて、需要の急激な増加にも対応できる量産製造体制を確立し、SCiB事業の一層の拡大を推進する。【(株)東芝】