平成24年の南極オゾンホール　1990年以降で最も小さい規模

　気象庁は、2012年10月24日、今年の南極上空のオゾンホールの面積が1990年以降で最も小さかったことを明らかにした。
　発表によると、オゾンホールは8月に現れたのち拡大し、9月22日に年最大面積である2080万km2まで広がった。これは、1990年以降では最も小さな値であった。
　同庁では、今年のオゾンホールが小さかったことの原因として、オゾン層破壊の促進に関係する南極域上空の低温域（-78℃以下）の面積が、7月中旬から8月にかけて例年に比べて小さかったことをあげている。
　世界気象機関（WMO）と国連環境計画（UNEP）が取りまとめた「オゾン層破壊の科学アセスメント：2010」によると、南極上空のオゾン層が1980年以前の水準に戻るのは今世紀半ば以降になると予測していることから、気象庁では引き続きオゾン層の状況を観測し、的確な情報提供に努めるとしている。【気象庁】