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環境ニュース[国内]

住友商事、住友化学などとCO2分離事業を行う新会社を設立、「膜分離法」を利用

地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2012.10.18 【情報源】企業/2012.10.16 発表

 住友商事は、住友化学、ガス透過膜開発ベンチャーのルネッサンス・エナジー・リサーチ(京都市南区)などと共同出資で、CO2分離事業を行う新会社を2012年内に設立する。水素製造や天然ガス精製などのプラントで実用化されている従来の方法と比べ、エネルギー消費を大幅に削減する「膜分離法」を利用し、1年以内をめどに本格的な事業化を目指す。

 新会社は、資本金8億円で住友商事と住友化学が47.5%ずつ、ルネッサンスが5%出資する。独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)などの支援を受けてルネッサンスが開発したCO2を選択的に透過する膜を基に、3社で技術検討と市場調査を実施し、世界最高水準の分離能力を持つ膜を開発。優位性が確認できたことから、立ち上げる。

 CO2の分離技術は、ガスからCO2を除去するために使用され、現在は「化学吸収法」や「物理吸収法」と呼ばれる方法で実施されている。化学吸収法は化学反応でCO2を吸収させて吸収液を加熱し、物理吸収法は高圧・低温で物理的にCO2を吸収して減圧(加熱)する仕組み。大型の設備や熱エネルギーが必要になり、コストの低減が課題になっている。

 一方、膜分離法は膜で混合ガスから各気体を分離する。工程が簡素でエネルギー消費が低減でき、CO2を回収して地中に貯留する技術「CCS」でも、CO2の分離・回収コストを抑制できる方法として期待されている。CO2分離事業の市場は世界で年間約3兆円とされ、新興国での拡大も見込まれる。新会社は、量産体制や事業モデルの検討と実証試験を進める。【住友商事(株)】

提供:ECO JAPAN(日経BP社)

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