一般財団法人環境イノベーション情報機構
日産自動車など、EVタクシー運行最適化システムの実証実験で地域を拡大して展開
【大気環境 交通問題】 【掲載日】2012.10.17 【情報源】企業/2012.10.15 発表
日産自動車、兼松など5社は、電気自動車(EV)タクシー運行最適化システムの実証実験で、前年度から参加している京都、大阪府の事業者に、和歌山、神奈川県、東京都の事業者を加え、計39社に規模を拡大して展開する。63台のEV、33台のプラグインハイブリッド車(PHV)の次世代タクシーなどが対象となり、10月9日に始めた。実証実験は、環境省の「2012年度温暖化対策技術開発・実証研究事業」の「EVタクシーの実用化促進と運用方法確立のための実証研究」として実施。スマートフォン(高機能携帯電話)での呼び出し、配車と、航続距離の計算、充電器の認証、予約機能を通して、適正配置と充電管理システムの開発・活用、事業モデルの構築を目指す。
タクシー利用者は、スマートフォンの専用アプリ(ソフト)を使って周辺のEVタクシーの位置を確認して呼び出すことができ、料金の検索も可能。乗車での環境貢献度も分かる。地域拡大に合わせてアプリの新版を投入し、アプリをダウンロードしなくても、スマートフォンやパソコンのウェブブラウザーから呼び出しできるようにした。
EVタクシー向けには、推定航続可能距離を算出し、充電が必要な場合には急速充電器を予約してドライバーに案内。充電の待ち時間を削減して効率的な走行につなげる。今回、一部の事業者では配車センターとの連携でEV・PHV以外の一般タクシーの呼び出しにも対応した。実証実験の結果を踏まえ、システムの商用展開の準備を進める。【日産自動車(株)】