一般財団法人環境イノベーション情報機構
東芝・日立、国際電気標準会議が電気エネルギー貯蔵システムの専門委設立を承認
【エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2012.10.05 【情報源】企業/2012.10.03 発表
東芝と日立製作所は、電気、電子関連技術の国際的な標準化団体、国際電気標準会議(IEC、スイス・ジュネーブ)に、電気エネルギー貯蔵システムに関する新たな専門委員会(TC)の設立を提案し、承認された。スマートグリッド(次世代送電網)の分野で初めて日本を主体に設置される専門委員会となり、委員会を運営する国際幹事に日本が選ばれた。太陽光発電、風力発電など出力が不安定な再生可能エネルギーの推進と電力品質確保を目的に、蓄電池など電気を貯蔵するシステムの導入が世界的に進んでいる。東芝と日立の共同提案が認められたことで、日本企業が強みを持つ電気エネルギー貯蔵システムに関連する国際標準化の議論を主導できる。日本企業の世界規模での事業展開にもつながる。
電気エネルギーを貯蔵するシステムは、再生可能エネルギーの大量導入に不可欠とされ、設置の際の安全性や環境面の問題、電力系統との連系の技術的課題、最適な評価指標などが求められている。しかし新しい領域であることから、国際電気標準会議では全体を取り扱う適切な検討の場がなかった。そのため、東芝と日立が専門委員会設置を提案した。
今回は、新しい技術や業種が横断する分野で日本の国際標準提案を迅速にする日本工業標準調査会(JISC)の「トップスタンダード制度」を活用した。東芝と日立は今後、国際標準化活動を進めると同時に、世界各国で展開するスマートグリッドやスマートコミュニティー(環境配慮型地域)の案件を通じて、再生可能エネルギーの効率的な活用を目指す。【(株)東芝】