一般財団法人環境イノベーション情報機構
トヨタや日立など、公共交通と自家用車が連携する都市交通システムを豊田市で実証
【大気環境 交通問題】 【掲載日】2012.10.03 【情報源】企業/2012.10.01 発表
トヨタ自動車は、公共交通と自家用車を連携させた都市交通システム「Ha:mo(ハーモ)」の実証運用を愛知県豊田市で10月1日に始めた。公共交通機関の運行や道路状況に応じて最適な移動手段の情報を提供すると同時に、電気自動車(EV)のシェアリングサービスを行う。日立製作所はこの交通システムも活用し、公共交通機関の運行最適化システムを構築する。経済産業省の「次世代エネルギー・社会システム実証事業」に採択された「豊田市低炭素社会システム実証プロジェクト」の一環。情報提供システムの「ハーモNAVI(ナビ)」とEVシェアリングの「ハーモRIDE(ライド)」で構成する。ハーモナビは、各公共交通と自家用車を連携させ、独自の交通需給予測に基づいてCO2排出量と利便性に配慮した移動ルートを提示する。
ハーモライドは、公共交通の最寄り駅と最終目的地との間の移動に利用することが目的。当初4カ所の車両ステーションを設け、トヨタ車体の超小型EV「コムス」10台を用いて、100人程度の会員制で実施する。今後、エリアを広げて車両100台、ステーション10〜20カ所、会員1000人に規模を拡大する計画で、ヤマハ発動機との連携で電動バイクや電動アシスト自転車も導入する。
日立は、路線バスを中心にした公共交通機関の運営・利用を最適化する運行最適化支援システムを2013年度中に構築し、実証実験を行う。道路やバス運行などの情報を集め、ハーモナビの交通需給予測も加え、環境に配慮しながら快適に移動するシステムを目指す。利用者にはハーモナビを通じてバスの位置や遅延の情報を提供し、最適な交通手段の選択を可能にする。【トヨタ自動車(株)】