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三菱電機、東京メトロでSiC主回路システムとブレーキの省エネを実測、効果を実証

エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2012.10.01 【情報源】企業/2012.09.27 発表

 三菱電機は、東京メトロ(東京地下鉄)銀座線の車両で、新しい半導体のSiC(炭化ケイ素=炭素とケイ素の化合物)を使用したインバーター装置(モーターの回転を制御する電流変換装置)を搭載した主回路システムと、方式を変更して回生電力率を高めたブレーキの省エネの実測を行った。その結果、営業運転で40%近い効果を実証した。

 営業運転車両によるSiCを使った鉄道車両用インバーター装置の省エネ実証は、世界で初めてという。鉄道車両用のインバーターには通常、Si(シリコン)が使われる。SiCを用いる方法は次世代型となり、電力損失を抑える効果がある。主回路はインバーター、モーター、補助装置などで構成し、SiCの効果を発揮できるように最適化した。

 この主回路システムを銀座線の01系と呼ばれる通常の車両に導入し、営業運転で実測したところ、同じ01系車両の既存の主回路システムと比べ、ブレーキの方式変更を含み、7月30日〜8月17日の平均値で消費電力量を38.6%低減した。回生電力は車両がブレーキをかけた際に発生する電力となり、今回、回生効果を高められるように仕組みを変えた。

 発生した回生電力は車両に電力を供給する架線に戻すが、ブレーキの変更によって、走行に使った電力量のうち架線に返す電力量の比率を表す回生率が51.0%になり、既存システムの22.7%から向上した。三菱電機は今後、東京メトロ西船橋駅で現在実証実験中の回生電力を活用する駅舎補助電源装置と組み合わせ、回生エネルギーの有効利用を進める。【三菱電機(株)】

提供:ECO JAPAN(日経BP社)

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