積水ハウス、大規模複合開発が「屋上・壁面・特殊緑化技術コンクール」で最上位

【エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2012.09.20 【情報源】企業／2012.09.13 発表

　積水ハウスが手掛けたオフィスとマンションの大規模複合開発「御殿山プロジェクト」（東京都品川区）が、財団法人都市緑化機構が実施した第11回「屋上・壁面・特殊緑化技術コンクール」で最上位にあたる国土交通大臣賞を受賞した。地域の自然再生に貢献する大規模な緑地の創出が都市開発の好例になる、などと高く評価された。

　このコンクールは、生物多様性の保全、ヒートアイランドの緩和、省エネ推進、景観向上に有効な屋上や壁面など、特殊な空間の緑化が対象。積極的に取り組んで効果を挙げている企業や団体、個人を表彰する。「屋上緑化部門」と「壁面・特殊緑化部門」があり、積水ハウスの御殿山プロジェクトは屋上緑化部門で最高賞を獲得した。

　御殿山プロジェクトは、9階建てと6階建ての各オフィスビル、2棟の3階建て賃貸マンションで構成し、敷地面積は計約2万8000m2。2011年2月末に完成した。かつて徳川将軍家の御殿があり、桜の名所として親しまれた丘陵地の原風景再生をコンセプトに、斜面や建物の複数階の屋上を利用して立体的な緑を創った。緑化面積は約6030m2に及ぶ。

　植栽は、生態系ネットワークの保存を目指して鳥やチョウを呼び込む在来種を中心に約2万6000本を植え、生物多様性保全に配慮した。緑地には芝生広場やベンチを配置。都心で四季が感じられる場として地域住民やオフィスワーカーの憩いの空間になっている。積水ハウスは受賞を弾みに、今後も環境に配慮したまちづくりに力を入れる。【積水ハウス（株）】