一般財団法人環境イノベーション情報機構
コマツ、野津試験場の生物多様性・生態系保全に関する活動がIUCN世界会議で紹介
【環境一般 CSR】 【掲載日】2012.09.14 【情報源】企業/2012.09.12 発表
コマツの開発本部実用試験部の野津試験場(大分県臼杵市)が中心に展開している生物多様性・生態系保全に関する活動が、韓国・済州島で9月6〜15日の日程で開催中の国際自然保護連合(IUCN)の第5回世界自然保護会議で紹介された。会議では世界25の事例が取り上げられ、このうち日本については、コマツを含め2件が紹介された。コマツは、日本の建設機械メーカーで初めて2011年3月に「生物多様性宣言」を定め、グループを挙げて世界規模で活動を推進している。国際的な企業で構成する「持続可能な開発のための世界経済人会議(WBCSD)」が募集した生物多様性と生態系保全活動のケーススタディーに応募。内容が評価され、世界自然保護会議で紹介された。
試験場では車両のテストを実施。周囲を山に囲まれた自然が豊富な場所に位置することから、2011年度に四季を通じて場内で動植物の評価を行った。希少種を含む467種の植物と同367種の動物を確認した。外来種の割合は低く、地元の生態系が維持されていた。その後、コナラ林の間伐や下草刈りを進め、手入れされた里山を整備した。
IUCNは、1948年に設立された国、政府機関、非政府機関などで構成する国際的な自然保護機関。生物多様性の損失を防ぐ取り組みを手掛けている。世界自然保護会議は4年に1度開く総会で、今回は「Nature+(ネイチャー・プラス)」をスローガンに掲げ、変化に対する自然と人間の適応力を高めることを目的に、その方策などを探る。【(株)小松製作所】