一般財団法人環境イノベーション情報機構
三井ホーム・三井不動産、ツーバイフォー工法の木のスマートハウスで実証実験を開始
【エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2012.09.12 【情報源】企業/2012.09.10 発表
三井ホームは、ツーバイフォー工法(枠組壁工法)で建てた木のスマートハウス(次世代型環境配慮住宅)での実験住宅を、千葉県柏市の「柏の葉キャンパスエリア」に建てた。三井不動産がスマートシティー(環境配慮都市)プロジェクトとして展開しているもので、実証実験を11月に始める。木の家のCO2を蓄積する能力とツーバイフォー工法の高断熱・高気密性をベースに、最新の環境技術を集めた。実験住宅は「次世代スマート2×4“MIDEAS(ミデアス)”」と名付けた。敷地面積は305.03m2で建物は2階建て延べ床面積168.50m2。パッシブ技術と呼ぶ自然の力を活用する技術と、省エネ機器の効果を融合させ、電気使用量の50%削減を見込む。高層建築で使われる2層の壁(ダブルスキン)を採用し、室内側の壁に水や潜熱蓄熱材を組み込み、太陽熱を利用して冬の暖房エネルギーを低減する。
省エネ機器は、出力10.26kWの屋根一体型太陽発電システム、5.53kWhの容量があるリチウムイオン蓄電池2台、7kWの出力のディーゼル発電機、ケーブル不要の電気自動車(EV)への無線給電、EVからの電力供給、太陽熱給湯システムと420Lの貯湯タンク、高効率熱交換換気システムなどを装備する。電力会社の電力に頼ることなく、自ら必要な電気を賄う電気エネルギーの自給自足を目指す。
各機器は独自のHEMS(ホームエネルギー管理システム)で制御する。HEMSはエネルギー情報に加え、室内の温度、湿度、照度、気象情報などの生活情報も取得し、窓や照明、家電製品をコントロールする機能を備える。実証実験で技術や省エネ機器の効果、制御などを調べ、実用化を進める。11月まで公開した後、2013年9月まで基礎実験を行い、続いて2015年11月まで入居実験を実施する。【三井ホーム(株)】