一般財団法人環境イノベーション情報機構
ホンダ、小型ハッチバック車「フィットEV」のリース販売開始、電費性能はトップ
【大気環境 交通問題】 【掲載日】2012.09.04 【情報源】企業/2012.08.31 発表
ホンダは、5ドアの小型ハッチバック車「フィット」をベースにした電気自動車(EV)「フィットEV」のリース販売を始めた。主に企業、自治体向けで車両価格は400万円となる。高効率の電動駆動装置や、充放電の損失を低減したバッテリー、空力性能などで世界トップの電費(交流電力量消費率)性能を達成した。2年間で約200台の販売を予定している。電費はガソリン車の燃費に相当し、走行距離と走行後の充電に必要になる交流充電電力量から算出する。低い値ほど電気を必要としない。フィットEVは、実際の走行に近いJC08モードで1km走行するのに必要な電力量が106Wh。国内で販売されている他のEVは日産自動車の「リーフ」が124Wh、三菱自動車の「i-MiEV(アイ・ミーブ)」は110Whとなっている。
1回の充電での走行距離もフィットEVは225kmと、リーフの200km、アイ・ミーブの180kmを上回る。バッテリーは20kWhの容量があり、200V電源での普通充電だと約6時間で満充電になり、急速充電は約20分で80%まで充電できる。燃費性能に優れるタイヤの採用や、減速エネルギーを電気に変換して蓄える回生率の向上なども含め、総合的に電費性能を高めた。
航続距離を伸ばす「ECON」、力強い走りの「SPORT」、走りと環境性能のバランスを保つ「NORMA」の3種の走行モードを搭載し、目的に合わせて選択できる。ホンダは、長く走行できることや充電時間の無駄低減などをコンセプトにEVを開発。コンパクトなボディーと高い居住性を持つフィットをベースにエネルギー効率を最大にした。米国でもリース販売する。【本田技研工業(株)】