一般財団法人環境イノベーション情報機構
横浜ゴム、工場で生物多様性保全活動を強化、三重工場に続いて国内4工場で実施
【自然環境 生物多様性】 【掲載日】2012.07.26 【情報源】企業/2012.07.26 発表
横浜ゴムは、工場で生物多様性保全活動を強化する。2011年度から先行して展開している三重工場(三重県伊勢市)に続いて、国内の新城工場(愛知県新城市)、三島工場(静岡県三島市)で2012年度上期から取り組みを始めた。2012年度下期には茨城工場(茨城県小美玉市)、長野工場(長野県下伊那郡高森町)でも活動を開始する予定になっている。2010年7月に制定した「生物多様性ガイドライン」の行動指針に掲げた「生物多様性への影響の把握と低減」に基づき、事業所周辺で「自然生き物健康診断」と名付けた調査を実施する。三重工場の自然生き物健康診断では、設備冷却用の水を取り込む宮川水系の宮川上流で三重県が主催する水資源保全のための植樹活動「企業の森」に参画している。
三重工場は、宮川下流域でモズやケリなど鳥類観察を行い、工場から排水する桧尻川で水質調査とメダカ、トンボなどの生物観察を進めているほか、桧尻川とつながる伊勢湾流域で清掃活動や、外来植物の駆除と、ハマヒルガオ、ハマゴウ、ハマボウフウ、チガヤといった在来植物の保全を展開。従業員が自ら立案して調査する自主的な取り組みになった。
2012年度上期に自然生き物健康診断を始めた新城工場は、豊川水系からの取水と排水への影響調査や、水源にある棚田「四谷千枚田」の保全活動を手掛ける。水に恵まれる三島市の住宅街に隣接する三島工場は、近隣に配慮しながら植生を調査する。横浜ゴムは、事業活動で天然ゴム、鉱物、水など自然に依存していることから、生物多様性保全に力を入れる。【横浜ゴム(株)】