一般財団法人環境イノベーション情報機構
平成23年のヒートアイランド現象解析結果を公表
【環境一般 まちづくり】 【掲載日】2012.07.09 【情報源】気象庁/2012.07.09 発表
気象庁は、平成23年のの関東・東海・近畿地方におけるヒートアイランド現象について調査を行い、「ヒートアイランド監視報告(平成23年)」として取りまとめ、公表した。ヒートアイランドは、都市の気温が周囲よりも高い状態になる現象のことで、気温の高い地域が都市を中心に島のような形になることから、このように呼ばれている。
気象庁では、平成16年度から関東地方と近畿地方におけるヒートアイランド現象の特徴について調査を行い、「ヒートアイランド監視報告」として毎年公表している。
今回の報告では、東京、大阪、名古屋の平均気温が100年あたり約3℃の割合で上昇している要因うち、「都市化」の寄与を的確に把握するため、新しい都市気候モデルを用いて一ヶ月にわたる都市の気候を再現し、都市化の影響を初めて評価している。
その結果、平成23年8月の東京、大阪、名古屋の都心部における月平均気温において、都市化による上昇量は1〜2℃であることが分かった。
また、夜間の放射冷却が建築物により阻害される等の影響で、都市では最高気温より最低気温の上昇率が大きい傾向が見られ、人工物に覆われた地表面の水分減少や気温上昇の影響で、都市では相対湿度が長期的に低下していた。なお、都市気候モデルを用いた再現実験でもこれらと同様の傾向を確認している。【気象庁】