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環境ニュース[国内]

日本コカ・コーラ、日中の冷却用電力ゼロを実現した自販機を富士電機子会社と開発

エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2012.06.29 【情報源】企業/2012.06.27 発表

 日本コカ・コーラは、日中の冷却用電力ゼロを実現した飲料自動販売機を、富士電機の自動販売機事業子会社、富士電機リテイルシステムズと開発した。電力供給に余裕がある夜間に、収容している飲料の全量を集中的に冷却。保冷機能を高めたことで、昼間に長時間冷却を停止しても飲料の温度が上がらないようにした。7月からフィールド試験を実施する。

 開発したのは、ピークシフト型自販機「A011号機」。「アポロ」と名付けた日本コカ・コーラと富士電機リテイルシステムズの超省エネ自販機開発プロジェクトで、自販機のピーク電力削減を目的に開発した。飲料冷却のための電力使用は午後11時から翌朝午前7時までの8時間だけにし、残りの16時間は冷却を止める。自販機の運転に必要な待機電力は、わずかだが使う。

 A011号機は、夜間に集中的に冷却し、日中に効率的に使用する蓄熱技術を採用。さらに、真空断熱材で断熱性能を高めて外気温の影響を受けにくくし、扉の気密性も高めて冷気が逃げにくくした。これらによって、日中に冷却電力を使用しなくても、冷たい飲料を提供できる。従来の自販機では、販売状況に応じて一部のみ冷却して消費電力を抑制するが、長時間冷却を停止すると内部の温度が上昇する。

 本格導入を前に、日本の観測史上における最高気温40.9℃を記録した埼玉県熊谷市と岐阜県多治見市(ともに2007年8月16日に記録)の周辺に設置し、7月2日から約2カ月間試験を実施して性能の検証とピークシフト機能の最大化を図る。今夏の節電で日本コカ・コーラは、7月2日〜9月30日の午前9時〜午後8時のピーク時間帯に、沖縄県と東日本大震災の被災地を除く全国の飲料自動販売機約80万台を対象に冷却機能を輪番停止して、ピーク時間帯の消費電力を15%削減する。【日本コカ・コーラ(株)】

提供:ECO JAPAN(日経BP社)

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