一般財団法人環境イノベーション情報機構
2000年のエネルギー起源二酸化炭素排出量、90年度より10.2%増
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2002.04.30 【情報源】資源エネルギー庁/2002.04.26 発表
資源エネルギー庁は、2000年度の「エネルギー需給実績の確報値を取りまとめた。今回発表された需給実績の確報によれば、2000年度の最終エネルギー消費は、1999年度に比べ0.7%の増の15,729PJ(ペタジュール=10の15乗ジュール)。景気の部分的回復により、1999年度に続きエネルギー消費が増加し、過去最高値を記録した。
部門別では、産業部門は部分的な景気回復より1.3%増加、民生部門では、家庭での消費分が厳冬による暖房需要増により3.5%増加、業務での消費分も一部景気回復により1.2%増加、全体として2.4%増加した。ただし、運輸部門は、自家用乗用車の保有台数増加により旅客部門では0.2%増となったものの、輸送効率の高い営業用トラックの利用により貨物部門では5.0%の減少を記録。運輸部門全体として2.2%減となっていた。
一方、一次エネルギー供給量は1999年度に比べ1.7%増加した23,385PJ。エネルギー源別では、石炭と天然ガスが1999年と比べ5%以上増加していたが、原子力、水力・地熱は横這い、石油・新エネルギーが微増という状況だ。
なおこれらを総合した結果、2000年度エネルギー需給実績の確報より試算したエネルギー起源の二酸化炭素排出量は、11億5,970万トン(炭素換算 3億1,630万トン)となった。1999年度に比べて1.1%増加しているほか、京都議定書の基準年である1990年度の排出量と比べると10.2%の増加を示している。 【資源エネルギー庁】