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三菱重工業、燃料電池複合発電「トリプルコンバインドサイクル」の要素技術を研究

エネルギー 燃料電池】 【掲載日】2012.06.06 【情報源】企業/2012.06.01 発表

 三菱重工業は、燃料電池とガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)を組み合わせた複合発電「トリプルコンバインドサイクル」の要素技術の研究を始める。独立行政法人新エネルギー・産業技術開発機構(NEDO)の公募研究に、提案が採択された。2012年度から2年間を予定し、要素技術開発の成果を踏まえて実用化に向けた開発を進めることにしている。

 燃料電池は、固体酸化物形(SOFC)と呼ぶタイプで、運転温度が高く、排熱を有効利用することで高効率の発電システムが可能になる。天然ガスから取り出す水素と酸素の化学反応で発電する。GTCCは、ガスタービンでの発電に加え、その高温の排ガスを活用して蒸気タービンでも発電するシステムで、トリプルコンバインドサイクルは、GTCCの前の段階にSOFCを設置する。

 それによって、SOFC、ガスタービン、蒸気タービンの3つの方法で電気を取り出すことができ、非常に高い発電効率を実現する天然ガス発電装置となる。トリプルコンバインドサイクルでは、数十万kW級で70%以上、数万kW級で60%を超える世界最高水準の高効率発電が期待でき、現在の天然ガス発電設備の発電効率を10〜20ポイント上回る技術として有望視されている。

 NEDOの公募研究は「固体酸化物形燃料電池を用いた事業用発電システム要素技術開発」。SOFCとガスタービンの連携に必要な要素技術を開発し、高圧力環境下でのSOFCの特性や耐久性の検証と、ガスタービン本体の改造、燃焼器の開発を実施する。連携の模擬発電検証も行う。トリプルコンバインドサイクルは火力発電所からのCO2排出量を2割以上削減することもできる。【三菱重工業(株)】

提供:ECO JAPAN(日経BP社)

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