一般財団法人環境イノベーション情報機構
三井不動産、パナソニックなど、千葉・柏で植物工場利用を推進する共同体を組織
【環境一般 まちづくり】 【掲載日】2012.05.30 【情報源】企業/2012.05.28 発表
三井不動産、パナソニックは、スマートシティー(環境配慮型都市)作りが行われている千葉県柏市の柏の葉キャンパスエリアで、千葉大学などと植物工場の利用を推進する共同事業体「街中植物工場コンソーシアム 柏の葉実証部会」を組織した。さまざまな場所に植物工場を置いて地域で最適利用するネットワークを目指し、住宅で野菜などの栽培実証実験を始める。「みらい畑スマートネットワーク」と名付けて構築を進める。共同事業体の活動第1弾として9月から1年間、10世帯程度をモニターに、パナソニックが開発した家庭用の植物工場を設置して実証実験する。実際に生活している家庭で栽培することによる野菜の生育や、装置の操作性、使用状況、各家庭の温度や湿度などでの生育の変化の度合いなどを検証する。
家庭用植物工場単体での利用だけでなく、ネットワーク化に関しても調べる。専用のウェブサイトを立ち上げ、モニターが栽培状況の変化について専門家に質問できたり、モニター同士の栽培状況を共有し、収穫した野菜の交換や飲食会などの交流につなげる新しいサービスの有効性や事業性を検討する。ネットワーク構築とウェブサイト運営は三井不動産が手掛ける。
地産地消で食料の自律を進めることが狙い。植物工場は、気候や天候に左右されることなく安定的に野菜が栽培できることから着目した。柏の葉キャンパスエリアでは、千葉大学が大規模な植物工場拠点を整備したほか、商業施設にも中規模工場が導入されている。共同事業体は今後、今回実証実験する家庭も合わせ、地域全体で野菜を最適に利用する仕組み作りを進める。【三井不動産(株)】