一般財団法人環境イノベーション情報機構
昭和シェル石油、次世代給油所モデルの検証を開始、太陽光発電、蓄電池など導入
【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2012.05.23 【情報源】企業/2012.05.18 発表
昭和シェル石油は、サービスステーション(SS)が将来も地域のエネルギーサービス拠点の役割を担うために必要な次世代型の給油所モデルの検証を始めた。太陽光発電設備、リチウムイオン電池や、電気自動車(EV)などからの電力供給システムなどを導入し、最適なエネルギー設備と新たなサービスモデルを調べる。神奈川県内の系列のSSを中心に実施する。太陽光発電設備は、100%子会社のソーラーフロンティア製のCIS薄膜太陽電池を使用し、3カ所のSSに計35kWを装備する。うち2カ所に各容量12kWhのリチウムイオン電池を入れ、残り1カ所には16kWhの蓄電池と太陽光発電を組み合せたEV用の急速充電システムを設置。3カ所とも、電力を監視して需要を管理するEMSを導入する。
EVから電力を供給するシステムは「V2H」と呼び、太陽光発電設備を備える2カ所のSSと昭和シェル石油の2施設に制御システムを設け、拠点間を日産自動車のEV「リーフ」が移動する。リーフは24kWhの蓄電容量を持つ。制御システムを入れたSSでは、EVの蓄電機能、太陽光発電、V2Hを合わせ、SSで充電したEVを停電時に病院や避難所に派遣する非常用電力供給のサービスモデルを検証する。
太陽光発電、蓄電池、EMSによって系統電力への負担が最小限になる自立分散型のサービスステーションのモデルを目指し、太陽光発電のEV向け急速充電サービスへの活用と最適システムも検討する。このほか、EVが充電できる10カ所のSSに、EV利用者が充電時間中に使用できるタブレット端末を置き、NECのシステムで電子雑誌、短編アニメや天気、交通情報などを試験配信する。【昭和シェル石油(株)】