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環境ニュース[国内]

JR東日本、鉄道電力システムへのスマートグリッド技術適用に向け基礎試験に着手

エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2012.05.10 【情報源】企業/2012.05.08 発表

 JR東日本は、鉄道の電力システムへのスマートグリッド(次世代送電網)技術の適用に向け、電力貯蔵システムの基礎的な試験に5月に着手する。青梅線の実際の設備で列車が停止する時に発生する回生電力を有効利用する。太陽光発電の効果的な活用や、スマートメーター(次世代電力量計)などによる事務所ビルの自動節電の試験も行い、エネルギーの効率的な使用を目指す。

 青梅線の古里変電所(東京都奥多摩町)で5月末から架線とニッケル水素電池を直結した簡易な電力貯蔵装置の試験を実施。10月以降には同線の拝島変電所(東京都福生市)にリチウムイオン電池を使った電力貯蔵装置を設置し、電車が減速する際の回生電力をためて次の加速時に放電して利用する。回生電力を蓄電池に貯蔵して活用することで使用電力量を削減する。

 太陽光発電に関しては、線路沿線の用地を生かすことで大きな可能性があり、将来の本格導入をにらみ、離れた駅に電気を送る技術を実現させる。太陽光発電と蓄電池を組み合わせ、夜間も含め晴れた日に駅で消費する電力を太陽光発電でまかなう駅を6月末に東北本線に設置するほか、太陽光で発電した電力を電力系統の制御によって遠くへ送る技術試験を10月以降に始める。

 事務所ビルでの自動節電は、電力使用量が大きくなる前に照明の照度を抑えるとともに空調を弱め、節電目標値に収まるように制御する。秋ごろから試験を行って制御方法や節電効果を検証し、駅やビルに導入する。JR東日本は、これまで取り組んできた回生電力や太陽光発電の電力をためたり離れた場所で使うスマートグリッドの研究を進め、順次、試験や実用化に乗り出す。【東日本旅客鉄道(株)】

提供:ECO JAPAN(日経BP社)

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