一般財団法人環境イノベーション情報機構
TOTO、節水機器導入によるCO2排出削減が「国内クレジット制度」の事業承認取得
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2012.03.29 【情報源】企業/2012.03.27 発表
TOTOは、トイレ、シャワーなど節水機器の導入によるCO2排出削減が「国内クレジット制度認証委員会」から「国内クレジット制度」の事業承認を取得した。委託運営者として事業の試行を始める。節水機器でのCO2削減量を排出枠にする方法論が2011年12月に承認され、続いて排出削減事業に承認された。節水効果を国内排出枠にする方法論と事業の承認は、いずれも日本初となる。事業試行は、「グリーンチャレンジクラブ」と名付けた会員制の排出削減事業者を設け、会員の家に節水機器を導入する。これを使うことで削減された水の使用量をCO2排出削減量として取りまとめ、国内排出枠の認証を受ける仕組みとなる。新型の節水型トイレを使用して福岡県内の一般家庭で開始し、実施する家庭や対象にする節水機器を拡大しながら検証する。
従来の機器を継続使用した場合に必要になる水の量と、節水機器を設置した後の使用水量の差を、CO2排出量に換算する。TOTOが排出削減事業者から委託を受ける形で事業を運営・管理する。節水機器は、水資源の保全に加え、上下水道の供給・処理に伴う電力などのエネルギー消費で排出されるCO2削減につながり、TOTOはこの点に着目して方法論を申請し、承認された。
TOTOは、この事業の試行を節水によるCO2排出削減量を排出枠にする方法確立の試験として位置付ける。削減量の実測・検証を行い、方法論の改善と事業の構築を進める。排出枠の収益は、温暖化対策や環境保全活動に利用する。今後は、国内クレジット制度に加え、中国・大連で実現可能性を調べている「二国間オフセット・クレジット制度」の活用も含め、節水機器の普及を目指す。【TOTO(株)】