一般財団法人環境イノベーション情報機構
東京ガス、横浜のプロジェクトの一環で集合住宅版スマートハウス実証実験を実施
【エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2012.03.15 【情報源】企業/2012.03.14 発表
東京ガスは、横浜市が中心になって進める環境配慮型都市づくり「横浜スマートシティプロジェクト」の一環として、集合住宅版のスマートハウス(次世代型省エネ住宅)の実証実験を4月から実施する。分散型エネルギーシステムを最大限に導入し、熱と電気を建物全体で融通することでCO2排出を抑制するとともに、できる限りのゼロ・エネルギーを目指す。実証実験は、東京ガスが横浜市磯子区に新たに建設した4階建て・地下1階の24戸の社宅で行う。家庭用燃料電池「エネファーム」、太陽熱利用ガス温水システム「SOLAMO(ソラモ)」、太陽光発電設備など分散型エネルギーシステムを備え、各システムでつくられる熱や電気のエネルギーを統合制御システムで管理して融通。自然の風や光を活用する設計とも合わせ、省エネ効果を確認する。
太陽光発電は約25kWの出力があり、ソラモは屋上設置型約10m2と、バルコニー一体型を1台、エネファームは10台設置する。電気は、太陽光発電とエネファームで発電した分を合わせて分け合い、余った場合は蓄電池、電気自動車に供給。湯は、4住戸あたり2台のエネファームを使うほか、ソラモでつくって分ける。各住戸にはエネルギー使用量を、前日との比較やランキングで伝える。
エネファームや蓄電池を活用し、停電時でも各住戸の一部照明など最低限必要な電力を供給し続ける仕組みを作り、集合住宅でのエネルギーセキュリティーも検証する。2010年8月から建物や設備の設計、建設工事を進め、今回工事が完了。3月下旬に入居を始め、4月に実証を開始する。初年度は、同等の標準的な集合住宅と比べ、約4割の一次エネルギー削減と約3割のCO2削減を見込む。【東京ガス(株)】