一般財団法人環境イノベーション情報機構
山梨県 甲府・米倉山太陽光発電所が運転開始 国内最大規模、再生エネPR施設も併設
【エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2012.03.05 【情報源】地方自治体/2012.02.03 発表
“日照時間日本一”といわれる地の利を生かして、山梨県甲府市下向山町の県有地に、東京電力が建設した「米倉山太陽光発電所」(出力1万kW、年間発電電力量1200万kWh)が1月27日、運転を開始した。発電は一般家庭約3400軒分の年間使用量が賄える量に相当し、約5100tの二酸化炭素(CO2)削減効果を見込んでいるという。また、併設の県運営PR施設「ゆめソーラー館やまなし」も1月28日にオープンした。山梨県では、「山梨県地球温暖化対策実行計画」に基づき、地球温暖化対策を計画的、総合的に推進するため、全国有数の日射量を有している地域特性を生かし、太陽光発電などの再生可能エネルギーの導入や普及に取り組んでいる。米倉山太陽光発電所はその中核と位置付けられる。県が用地を提供し、場内道路や敷地を整備。東電が運転・保守管理を行う。
米倉山東南斜面を覆う太陽光パネル群。1枚は97cm×125cm大。全面積12.5ha。12のブロックに分けられ、パネル計約8万枚が設置されている。内陸部の大規模太陽光発電所(メガソーラー)では国内最大規模といわれ、1月27日に現地で開かれた完成式典で東電の藤本孝副社長は「サッカー場にして17面分の広さ」と紹介した。
藤本副社長はまた「(福島第1原発事故)被災者への対応、経営の立て直しを進めているが、電力の安定供給は大きな問題」としたうえで、当初2013年度末完成予定を2年前倒しして、昨年9月から試験運用を開始し、「きょう米倉山で運転を開始することができた」と語った。
発電所運転開始にクリーンエネルギー先進県を目指す山梨県の横内正明知事は「クリーンエネルギーのシンボル的施設として建設された。東京電力では大事故(福島第1原発事故)があったにもかかわらず、前向きな姿勢を取っていただいた」と話し、完成を前倒しした東電の努力に謝意を表した。
1月28日オープンのPR施設「ゆめソーラー館やまなし」(287m2)は、地球温暖化の状況などの紹介や、太陽光・小水力発電、燃料電池など再生可能エネルギーを映像やパネル、実機展示で楽しみながら学習できるとともに、次世代エネルギーの情報発信の拠点として活用する。館内で消費するエネルギーは太陽光や地中熱を利用している。横内知事は「多くの人に見てもらい、クリーンエネルギーの重要性を認識し活用しようという意欲を高めていただきたい」と活用策を話した。
「ゆめソーラー館やまなし」は入館無料。開館時間は午前9時半〜午後4時半。月曜日休館。 企業局電気課 TEL:055-223-5389、ゆめソーラー館やまなし TEL:055-269-6685【山梨県】