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環境ニュース[国内]

第7次水質総量規制 東京湾、伊勢湾及び瀬戸内海の「総量削減計画」に環境大臣が同意

水・土壌環境 水質汚濁】 【掲載日】2012.01.30 【情報源】環境省/2012.01.27 発表

 環境省は、平成24年1月27日、東京湾、伊勢湾及び瀬戸内海の第7次水質総量削減について、関係20都府県知事から環境大臣に協議があったCOD窒素・りん含有量に関する「総量削減計画」が、公害対策会議幹事会で了承され、環境大臣が同意したと発表。
 水質総量削減は、人口及び産業の集中等により、生活又は事業活動に伴い排出された水が大量に流入する広域的な閉鎖性海域であり、かつ排水基準のみによっては環境基準の確保が困難である水域の水質改善を図るため、工場・事業場のみならず、生活排水等も含めた汚濁発生源からの汚濁負荷量について、水質汚濁防止法及び瀬戸内海環境保全特別措置法に基づき、総合的・計画的に削減を進めるための制度。
 これまでの取組により、汚濁負荷量の総量は着実に削減され、対象水域の水質にも改善が見られるが、東京湾、伊勢湾及び大阪湾については、環境基準達成率の改善は未だ十分ではない。一方、大阪湾を除く瀬戸内海については、窒素及びりんの環境基準をおおむね達成し、 COD濃度も他の水域に比較して良好な状態となってる。
 このことから、環境省では、第7次水質総量削減については、第6次に引き続き、東京湾、伊勢湾及び大阪湾については今後も水環境改善のための汚濁負荷削減等の各種対策を推進する観点から、大阪湾を除く瀬戸内海については現在の水質が悪化しないよう必要な対策を講じる観点から、平成23年6月に平成26年度を目標年度とする新たな総量削減基本方針※を策定している。
 今回、環境大臣の同意が得られた「総量削減計画」は「基本方針」を踏まえて、COD窒素・りん含有量それぞれについての目標年度(26年度)時点の各都府県の発生源別(生活排水、産業排水、その他)削減目標量、および、削減目標量達成のための削減策を規定したもの。このうち、削減策としては、[1]下水道浄化槽、農業集落排水施設の整備等の生活排水対策、[2]総量規制基準の適切な設定と遵守徹底等の産業排水対策、[3]環境保全型農業の推進、家畜排せつ物の適正管理・高度利用の推進、養殖漁場の改善等の各種汚濁発生源対策、[4]情報発信、普及・啓発、[5]干潟の保全・再生、自然にある栄養塩や餌を利用して行う藻類養殖等の推進、底質改善対策の推進等−−を定めているる。

※第7次水質総量規制の「総量削減基本方針」は、26年度を目標年度としたCOD窒素・りん含有量それぞれについての削減目標量を発生源別、都府県別に定めている。水域別では、東京湾については、COD 177トン/日、窒素含有量 181トン/日、りん含有量 12.1トン/日、伊勢湾については、COD 146トン/日、窒素含有量 115トン/日、りん含有量 8.7トン/日、瀬戸内海については、COD 472トン/日、窒素含有量 440トン/日、りん含有量 27.4トン/日を削減目標量としている。

【環境省】

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