一般財団法人環境イノベーション情報機構
平成22年度の「化学物質環境実態調査」の結果まとまる
【健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2012.01.04 【情報源】環境省/2011.12.28 発表
環境省は、平成23年12月28日、「平成22年度化学物質環境実態調査結果(概要)」を公表した。「化学物質環境実態調査」は昭和49年度の化審法制定時に、制定時点ですでに製造・輸入が行われていたため、同法による有害性の事前審査の対象とされていない既存化学物質の一般環境中の残留状況把握調査として開始された調査。
PRTR法やPOPs条約などに基づいた、新たな化学物質対策の方向性に対応するために平成14年度に調査の進め方の見直しが行われており、現在は中央環境審議会環境保健部会化学物質評価専門委員会等における評価等を経て選定された調査物質を対象に、「初期環境調査」、「詳細環境調査」、「モニタリング調査」を実施している。
このうち初期環境調査では、アミルケイ皮アルデヒド等16物質(群)を調査し、水質については、7調査対象物質中1物質(ペンタナール)、底質については、5調査対象物質中4物質(2,4-キシレノール、キノリン、4,4'-ジアミノジフェニルエーテル、4-ヒドロキシ安息香酸メチル)、大気については、4調査対象物質全て(ε-カプロラクタム、酢酸2-エトキシエチル(別名:エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート)、ジメチルスルホキシド、フタル酸n-ブチル=ベンジル)を検出。
詳細環境調査では、酢酸エチル等11物質(群)を調査し、水質については、7調査対象物質(群)中6物質(群)(セリウム及びその化合物(セリウムとして)、2,2',6,6'-テトラ-tert-ブチル-4,4'-メチレンジフェノール、トルイジン類、ブタン-2-オン=オキシム、ペルフルオロアルキル酸類、メチルナフタレン類)、底質については、3調査対象物質中2物質(2,2',6,6'-テトラ-tert-ブチル-4,4'-メチレンジフェノール、4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール)生物については、2調査対象物質中1物質(2,2',6,6'-テトラ-tert-ブチル-4,4'-メチレンジフェノール)を検出した。大気については、2調査対象物質全てが不検出)
またモニタリング調査では、調査頻度等の見直しを行ったため、POPs条約対象物質のうちPCB類等11物質(群)に、4物質(群)を加えた15物質(群)を調査した(調査結果についてはプレスリリース添付資料を参照のこと)。【環境省】