一般財団法人環境イノベーション情報機構
日産自動車、中期環境行動計画を策定、EVでトップを目指すとともに燃費を改善
【大気環境 交通問題】 【掲載日】2011.10.26 【情報源】企業/2011.10.24 発表
日産自動車は、2016年までの6年間の中期環境行動計画「ニッサン・グリーンプログラム2016」を策定した。低炭素化、再生可能エネルギーへの転換、資源の多様化の3分野を最重要課題に位置付け、提携しているルノーとともに電気自動車(EV)の販売を拡大し、走行中にCO2を排出しない「ゼロ・エミッション車」でトップを目指すとともに、エンジン車の燃費を大幅に改善する。グリーンプログラム2016の取り組みは、ゼロ・エミッション車の普及、低燃費車の拡大、CO2排出量の削減、天然資源の最小化などが柱となる。ゼロ・エミッション車の普及では、現在展開しているEV「リーフ」を含む4車種のEVを投入するほか、量産型の燃料電池車(FCV)を開発し、2016年までにゼロ・エミッション車の累計販売台数を150万台にする。EV駆動用の電池市場でも世界を引っ張る。
エンジン車の低燃費化は、日本、北米、欧州、中国で平均燃費を2005年度比で35%改善する。さまざまなクラスで燃費がトップになるモデルの導入を進め、FF(前輪駆動)車にハイブリッド車(HV)を投入するとともに、FR(前輪駆動)車でHVを拡大。独自のプラグインハイブリッド車(PHV)も手掛ける。次世代型のCVT(無段変速機)を世界展開し、CVT搭載車の累計販売を2000万台にする。
企業活動で生じるCO2排出量に関しては、車1台あたり2005年度比で平均20%削減する。全生産拠点で2005年度比27%削減することに加え、活動を物流、オフィス、販売会社に広げ、再生可能エネルギーも導入する。さらに、材料生産から使用済みの車回収までの一連の流れの中で再生材を採用し、車1台あたりの再生材使用率を25%に高める。レアアース(希土類)の使用量も減らす方針。【日産自動車(株)】