一般財団法人環境イノベーション情報機構
国環研 北半球高緯度地域で、従来予測より大きな気温上昇の可能性を示唆する研究成果を発表
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2011.09.20 【情報源】国立環境研究所/2011.09.20 発表
国立環境研究所は、平成23年9月20日 複数の大気海洋結合モデル(GCM)を利用した将来気温変化の推定結果を発表した。国立環境研究所では、大気海洋結合モデル(GCM)による将来気候変化予測には、モデルによって気温上昇量やその空間分布特性など、細かい点では異なるという不確実性があることから、その不確実性を低減するため、複数のGCMによる現在気候再現実験と将来予測実験の出力データを用いた多変量解析(※1)の結果と、20世紀後半の客観解析(※2)気象データとを利用し、将来気温変化を推定。その結果、北極海の海氷の大きな減少により、特に北半球高緯度地域で、複数のモデル出力結果を単純平均した将来気温変化の予測よりも、大きな気温上昇が将来に起こる可能性があることを明らかになった。
(※1)複数の変数から構成されるデータをもとにして、それらの変数の相互関連を分析する統計的な手法のこと
(※2)不規則に分布した観測データから、気象要素の三次元分布を分析する手法のこと
【国立環境研究所】