一般財団法人環境イノベーション情報機構
環境省 平成22年度オゾン層等の監視結果に関する年次報告書を公表
【地球環境 オゾン層】 【掲載日】2011.08.30 【情報源】環境省/2011.08.29 発表
環境省は 平成22年度の[1]オゾン層の状況、[2]オゾン層破壊物質等の大気中濃度、[3]太陽紫外線の状況の監視結果−−についての監視結果を取りまとめた「平成22年度オゾン層等の監視結果に関する年次報告書」を公表した。公表によると、地球全体のオゾン全量は、1980年代から1990年代前半にかけて全球的に大きく減少し、現在も減少した状態が続いている。南極オゾンホールは、1980年代から急激に拡大し、1990年代半ば以降では拡大傾向はみられなくなったものの、その後もほぼ毎年大規模に形成されている。2010年の南極オゾンホールの最大面積は1990年以降では3番目に小さかったが、オゾンホールの規模は年々変動が大きく、現時点でオゾンホールに縮小する兆しがあるとは判断できないとしている。
オゾン層破壊物質としてモントリオール議定書及びオゾン層保護法に基づき生産等規制がなされているCFC(クロロフルオロカーボン)及びHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)の大気中濃度は、北半球中緯度域(北海道の観測地点)における環境省の観測結果では、CFCは緩やかな減少がみられる一方で、HCFCは急速に増加している。また、オゾン層は破壊しないものの強力な温室効果ガスであるHFC(ハイドロフルオロカーボン)の大気中濃度の増加率は極めて大きくなっていることを報告している。
報告書の詳細は環境省Webサイト( http://www.env.go.jp/earth/ozone/o3_report/index.html )に掲載されている。
なお、環境省は、この報告の内容をわかりやすく解説した広報用パンフレット「オゾン層を守ろう 2011」を新たに作成し、環境省Webサイト(http://www.env.go.jp/earth/ozone/pamph/index.html)に掲載している。【環境省】