一般財団法人環境イノベーション情報機構
91%が有機汚濁環境基準達成 22年一級河川水質調査結果
【水・土壌環境 水質汚濁】 【掲載日】2011.07.29 【情報源】国土交通省/2011.07.28 発表
国土交通省は、全国一級河川109水系で行った平成20年の水質調査結果をとりまとめ発表した。このうち有機汚濁についての調査では、有機汚濁の代表的な水質指標であるBOD(河川の基準)やCOD(湖沼の基準)の環境基準値を満足している地点の割合が91%にのぼり、過去最高を記録した。
BOD平均値が最も良好だったのは、北海道の雨竜川、尻別川、後志利別川、沙流川、東北の荒川、北陸の姫川、荒川、中部の安倍川、大井川、宮川、四国の仁淀川、九州の川辺川の13河川でBOD平均値はいずれも0.5mg/ℓ。
平成21年と平成22年の2ヶ年の河川毎のBOD値の平均と、平成11年と平成12年の2ヶ年の河川毎のBOD値の平均から、10年間の水質改善幅による河川の水質改善状況を比較すると、近畿の大和川(改善幅4.0mg/ℓ)、関東の綾瀬川(改善幅3.8mg/ℓ)、鶴見川(改善幅2.5mg/ℓ)及び中川(改善幅1.8mg/ℓ)で大幅に水質が改善している。
またダイオキシン類については、水質環境基準を満足した調査地点の割合は98%で、底質については全調査地点が環境基準を満足していた。
なお、「人と河川の豊かなふれあい」、「豊かな生態系」などの新指標に基づき、住民との協働による水質調査を全国規模で実施したが、その結果では、「人と河川の豊かなふれあい」について最高のAランクと評価された地点は19%(320地点中60地点)となっていた。【国土交通省】