一般財団法人環境イノベーション情報機構
気象庁 「気候変動監視レポート2010」を公表
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2011.06.20 【情報源】気象庁/2011.06.17 発表
気象庁は2011年6月17日、同庁ホームページから「気候変動監視レポート2010」を公表した。今回のレポートでは、巻頭のトピックとして気象庁における二酸化炭素観測の強化や、2009/2010年冬の顕著な寒波、2010年夏の猛暑について取り上げている。
ヨーロッパ、東アジア、米国などの北半球中緯度帯で顕著な寒波や記録的な大雪に見舞われた2009/2010年冬(2009年12月〜2010年2月)大寒波については、記録的な負の北極振動が要因と見ている。また、過去113年間で最も高くなるなど、2010年夏(6〜8月)の日本の猛暑については、北半球中緯度対流圏帯状平均の気温が1979年以降で最も高かったこと、日本付近は、勢力の強い太平洋高気圧の影響を受けやすかったこと、冷涼なオホーツク海高気圧の影響をほとんど受けなかったことを挙げている。
本編では、2010年の日本の年平均気温が、1898年以降で第4位の高い値となったこと、長期的には100年あたり1.15℃の割合で上昇していること、世界の年平均気温は、1891年以降で第2位の高い値となったこと、長期的には100年あたり0.68℃の割合で上昇していることを報告している。
また、大気中の二酸化炭素、メタンおよび一酸化二窒素の濃度は、引き続き増加しており、2009年の二酸化炭素世界平均濃度は前年より1.6ppm増加して386.8ppm、産業革命以前(280 ppm)と比べて38%増加していたことを報告している。【気象庁】