一般財団法人環境イノベーション情報機構
気象庁 地球温暖化に関する新たな海洋観測の成果を公表
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2011.04.27 【情報源】気象庁/2011.04.26 発表
気象庁は、平成23年4月26日 地球温暖化に関する新たな海洋観測の成果を公表した。海洋は、地球温暖化の原因である二酸化炭素を吸収して地球温暖化の進行を緩やかにしています。このため、海洋の二酸化炭素の吸収量の変化は、地球温暖化の進行に大きく影響します。また、海洋は大気と比べて熱容量が大きいことから、海水温や海流などの変化は気候に大きな影響を与える。
このため気象庁では、海洋気象観測船の観測結果とともに同庁も参加する国際的な海洋観測網で得られたデータをもとに、地球温暖化をはじめとした気候システムに影響を与えるような変化が海洋内部で起きているかを把握すべく、太平洋域の海洋の状況について解析を行ったもの。
その結果、太平洋域の海洋が吸収している二酸化炭素の吸収量は、炭素換算で年間約6.5億トンで、長期的な変化は見られなかった。北西太平洋域における二酸化炭素量については、過去16年間で海面から水深500m程度の深さに含まれる二酸化炭素量が増加していることが判明した。
また、北西太平洋域における底層(概ね水深4000m以深)の水温が、過去16年間で0.005℃上昇していることが確認された。【気象庁】