一般財団法人環境イノベーション情報機構
三河港の港湾計画の改訂について環境省意見を送付
【環境一般 環境アセスメント】 【掲載日】2011.04.14 【情報源】環境省/2011.04.14 発表
平成23年4月14日開催の交通政策審議会第41回港湾分科会で上程された三河湾の港湾計画の改訂について、環境省は、国土交通省に環境保全上の観点からの意見を提出した。今回の意見で環境省は、六条潟及びその周辺海域並びに汐川干潟の保全について、六条潟南海域における計画の具体化に当たっては、埋め立てられる区域を含め十分な現況調査を行うとともに、埋め立てられる区域において過去にアマモ場が広範囲で分布していた状況など当該海域の変遷を捉えた検討を行うこと。事業の実施に当たっては、環境モニタリングを行い、生物多様性に配慮しつつ、必要に応じて干潟・浅場等の造成等の環境保全対策を実施すること。汐川干潟は、中部地方でも有数の干潟面積を誇り、三河湾の中でも主要な渡り鳥の飛来地であることから、「自然的環境を整備又は保全する区域」に定めるなど、引き続き自然環境の保全に努めることを求めている。
貧酸素化の抑制については、三河港において、必要に応じて水質(底層の溶存酸素量を含む。)、底質及び海生生物に係る環境モニタリングを行い、その結果を踏まえ、これまで実施してきた環境保全対策の実施に努めるよう求めている。
また、上記の環境保全対策等の実施に当たっては、関係機関と連携し、これまで行われてきた環境改善のための事業等との整合を図ることにより、三河湾全体に改善効果を発揮するように引き続き努めるとともに、施工箇所、工法、時期や使用する土砂等の選定等における検討に当たっては、周囲の生態系に十分に配慮し、現存する良好な自然環境を損なうことのないよう、実証試験や環境モニタリング結果に基づいた検証を踏まえながら、専門家等の意見を聴取しつつ慎重に対応することを求めている。
なお国土交通省は環境省の意見を三河港港湾管理者である愛知県に伝達することになっている。【環境省】